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OCF10-「キギルク!」かいつまみ編



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舞台は小さな町・ジュプランタ。

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▲ジュプランタ本土
(地区別の河川・ため池を除いたアウトライン版。クリックで拡大)


人口は少なめ、お年寄りと子供とものづくり職人が多く、観光スポットが沢山ある町。
町の南側には大海を臨むことができ、そこには大小さまざまな島々が点在しており、その「島々」もジュプランタの一部です。
人々はシエスタン・チャマのシンボル二人が生活拠点を置く大陸側を「本土」、転々と存在する島たちはそのまま「島々」と簡単に差別化し、呼んでいます。
町全体が大きな組木のおもちゃのような形になっており、中心部のまあるい形をした地域の名称を「ネムリコク」といいます。
ネムリコクのさらに中心部にある大きな大きな樹は、内部が何代も前の職人たちによっていくつもの部屋とフロアに分けられ、内部の西側・東側壁伝いにらせん状の階段が伸び、中心部を縦に貫いたマホー式エレベーターまで設置された役所と図書館、駅、忘れ物承り所、そして「シンボル」の居住区と職員の寮が設けられています。
人々はその大きな樹を「プランタリア」と呼んでいます。
そんなプランタリアのあるネムリコクに代表されるジュプランタの町ですが、その他の各地区にもそれぞれの地区を形作る動物の名前をもととする名称がついており、特に同じ地区同士の人々の結束はかたいようです。
お祭りの際には地区ごとに分かれて対抗のイベントも開かれるほど。

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▲本土の形をした組木細工のおもちゃ。多くの木工職人が手がけるモチーフ。
もちろん島々も含むバージョンも存在する。
ワニ、ハリネズミ、イヌ、ヤモリ、キリン、ネコ、カメ、ヘビ、ハト、ブタ
各動物がパズルのピースになっている。
ジュプランタの出産祝いといえばこれ。派手なものからシンプルなものまで色々。
(クリックで拡大)


特産品は職人たちが腕によりをかけた昔ながらの木製の工芸品や民芸品、楽器や漆器の数々、ジュプランタでしか栽培されていない珍しい植物やその種子・苗、それらを加工して作った細工物、紙、ちょっとくせのあるおいしい野菜やくだもの、麺料理、お魚にバッハメロン、塩、あらしぼりバッハメロンジュース。

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町のいたるところに置かれているいろんな形や大きさの椅子たち。
椅子と同様に方々でみかけることのできる小さなとんがり屋根の祠。

生きた名物といえばシンボルの二人をはじめ、うっかり二足歩行で歩く猫ンメたん、 ブタやワニなど 各地区の形のモデルとなっている様々な動物が務める まったく使い物にならないマスコット郵便屋さん(役目は「居るだけ」)、大発明家のオネエ系おじさん など。

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豊かな木々に囲まれ、足元にはなんだかちょっと気持ち悪い お鼻 という花が咲き乱れ、鼻蜜 を垂らしながら風にそよそよと揺れています。

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お鼻は「本土」も「島々」も関係なく、どこにでも平然と生えているのですが、どうやら「本土」と「島々」の住民たちはあまり仲のいい関係を築けているわけではなさそう。
「島々」の様子は、「本土」とはまるで別の土地のようです。
というのも実際に「本土」と「島々」では統治する管轄もそれを行うひとも分かれており、両者の運営システムには随分と違いがある様子。
「島々」の中でもさらにどこそこの島はこういう方針、別の島ではまた別のやり方…と細かな違いがあり、近辺同士のいくつかの島をまとめた数名の代表者が立ち、彼らが集まって相談することにより、島同士の緩い決め事を決定し、最低限のことを守りさえすればある程度はそれぞれが自由にしてよいといった考えが土台となって、今日の「島々」の平和があるといっても間違いではないでしょう。

「島々」を統治するひとたちの一部は、昔からジュプランタの町から「島々」を独立させたいという考えを持っていて、「本土」と「島々」の関係は少しばかりギクシャクしてしまっています。
元々が別もの、古い時代「島々」はジュプランタという町には含まれておらず、各々の島がひとつひとつ独立していました。
島と島同士での行き来は古い時代からずっとあり、現在も「本土」とは仲がいいとは言えない島でも 別の島とはとても友好的という場所もあるほどです。
合併してひとつの町とする動きが出たときには反対したひとが少なからずいたようですが、話し合いを重ねることのないままそんな反対意見を押し切って 豊かになってきたばかりの頃のジュプランタの町長がお金で無理やり「島々」の土地を買取り、ジュプランタに組み込んだことが亀裂の主な要因です。
時が経ったとはいえ、未だに「本土」と「島々」がギクシャクしてしまう影には昔の出来事が潜んでいるのでした。
しかしシンボルの存在による様々な恩恵は「島々」にも及んでおり、島の代表者に若手が多いこともあってジュプランタというひとつの町として扱われるのも悪くない、という意識も徐々に広がりつつあるようです。
が、「本土」と「島々」の溝は深く、ひとつの町としてきちんと成立する日はまだまだ遠いかもしれません。

それでも、今日も表面上はとても和やかに 熱帯のように暑い 極彩色の花々で彩られた島、リッチなひとが管理するリッチなリゾート観光地になっちゃった島、学校になっている島や誰も寄り付くことがない 忘れ去られた島…などなど、いつもどおりに沢山の島々が青い海に浮かんでいます。

ここからは主にそんなジュプランタの町の「本土」の様子についてのお話をします。
「本土」には美しい場所も沢山有り、美観で有名なジュプランタの田園風景をみにいくなら西か北へ行くのがおすすめ。
特に秋の田んぼでは稲の収穫後に出る藁を小さなテント状に干したものが乱立し、そのなかに妖精が滞在すると信じられており、赤いひがん花が咲くころにはなかなかおもしろい風景が広がっているようです。
また、町の東西、北には近隣の別の町に繋がる道がのびており、南の港・「ミナミバト」からは「島々」や、別の土地への船便も出ています。
そういえばジュプランタの「本土」の東に広がる湿地帯のどこかには仙人が住んでいるとの噂も。

ジュプランタ「本土」のなかで特に賑やかなのは中心部「ネムリコク」と港のある「ミナミバト」、観光客用の宿場の多い「キリンジ」や「トンザピグ」、「ペタカモリ」。
町の中心部・ネムリコクの広場を囲むように商店街が広がり、それを真ん中から貫くようにゆっくりウィンウィン走る本土観光用のモノレール「モルール」はいくつかの駅を経由しながら 各本土内の地域へと通っており、お天気の休みの日にはジュプランタのひとだけでなく、よその町からのお客さんでも賑わいます。
本土観光用の路線とはまた別に、ぐるりと「本土」「島々」全体を含んで町を一周している別線のモルールも出ており、こちらは水陸両用・荒っぽい運転で有名。
主に町のひとの足となるもので、「本土」の住民が「本土」内の移動中心に使っています。
観光用のものよりもずっと走行スピードが早く、車体も大きいというのが特徴です。
「島々」と「本土」の間を行き来する際は船のほうが便数も多く、短時間での移動が可能で、モルールを用いた両者間の移動を選択する地元民は比較的少なめ。
物好きな観光客は町全体を一周するモルールに乗ってみたりもしますが、モルールから降りてくるお客さんの顔色は乗り物酔いで悪いようです。
町全体を一周するモルールに初めてご乗車する際は、万が一に備えて水中でも呼吸できる装備、それから酔い止めをご用意しておかれるといいかもしれません。

ジュプランタはお年寄りが元気な町なので、よく自動で動く車椅子のレースといったお祭りイベントもネムリコクの広場で行われています。
職人たちはそんなお客さんや町のひとたちを横目に お互いの腕を競い合い、毎日いろんなものを作り出しています。
なければ先ずは自分なりにつくってみる、チャレンジ精神をいつまでも持った職人が多いのです。
皆お祭り騒ぎが大好きで、実は町の色んなところにある椅子たちはすべて職人たちがつくったもの。
ひともお化けも妖精も、誰もがいつでもいろんなところで休めるように。

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そんな願いをこめて 誰がいつ始めたのか、随分と昔から年に一度椅子作りのお祭りが開かれます。
一週間のうちに何脚、どんなカッコイイ椅子を作ることができたか が審査基準で、優勝すると町の名産バッハメロン一年分が贈られます。(町の人々はあまり喜びません)
また、それは職人をはじめとする人間たちの基準で、後日妖精やおばけによる「すわり心地重視」の審査もひっそりと行われていたのでした。

案山子作りやスタンプラリー、期間のない だだっぴろい野原を使っての宝探し、夏至には光(実は妖精の放つもの)を扱った手提げランプが主役の妖精祭りなんてイベントもあるようです。
作ったものは町の方々に配置したり、商品にして売ったり。
前年の展示物はバラしてリメイクしたり、用途は違うかもしれませんがなんらかの形で再利用する場合もあるようです。

最近、ジュプランタにしかない植物を加工して作ったフィギュアが「本土」「島々」、ひいては町の内外を問わず流行で、特に子供たちの間で爆発的な人気を誇っています。

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▲他の動物のものなど、様々な種類があります。

その植物を使って作られたフィギュアは頑丈で、彩色するととても鮮やかに映え、色の保ちもよく、何より形作る際は数分間湯せんさえすれば程よい硬さの粘土のように軟らかくなり、非常に加工しやすい材量なのです。
人形というと彫り物が主流だったジュプランタに、革命といってもいい新しい風が吹きこんできたのでした。
そんな前衛的な、それでいて驚くほど安価な値段で手に入るフィギュアを目当てに 小銭を片手に握り締め、町中を走り回る子がたくさんいます。

さてそのフィギュアですが、 きっちょむ という名前の ジュプランタの町の人たちをモデルにしたかわいらしい作品を量産する職人が特に人気で、町には彼のフィギュアのガチャポンが多く設置されているようです。

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▲旧デザイン版フィギュア(というつもりのドット絵)

しかし依然として作者である彼(それとも彼女?)の正体は謎に包まれたまま。
町のひとたちをモデルにフィギュアを作っていること、現在のところ「本土」のひとをモデルとしたものが圧倒的に多いことを鑑みるときっとジュプランタ「本土」のひとだろうと子供たちはいうのですが…。
チャマが大ファンで、一度でいいから直接会って自分のフィギュアを作って欲しいとお願いすると張り切っていますが、果たして願いは叶うのでしょうか。
チャマフィギュアはまったく町に出回っておらず、誰も見たことはありません。
きっとチャマがシンボルだからレア物設定にしてるんだろうと誰もが言いますが、片やもうひとりのシンボルのシエスタンフィギュアは普通に量産されており、なぜこんなにもチャマフィギュアが市場に普及しないのか…謎が謎を呼び、子供たちの心をつかんで離さないのでした。
チャマフィギュアはこの世に存在するかしないかも疑われるほどのレア物中のレア物のようです。

一方、走り回る子供たちの足の間をすり抜けるように、妖精やおばけたちも町を行き交い、お互いに行き来しています。
実はおばけも妖精もひとくくりにできる同じ存在。
形が違うだけで彼らはそこかしこにある祠に住むものたちです。

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▲妖精:ホニャララナンタラ。近づくと臭い引きこもりの妖精。

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▲キマったようです。

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▲お耳の精、ミミちゃん。パーツがよくもげるがすぐに再生します。
耳掃除をしすぎて死んだひとの末路という一説も。


ここ最近、妖精やおばけの間ではミナミバトにある祠を拠点とした妖精・おばけ専用のバーが人気で、「本土」「島々」各地から一杯ひっかけに沢山のお客が来ているようです。
最近はアボカドの精のアボさんという妖精がすっかり入り浸っている様子。

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▲アボさん。どうしたんでしょう、ひざこぞう。

アボさんはとてもダンディでハードボイルドなことで有名な妖精です。アボカドなのに。
人々の多くはまったく妖精やおばけに気づきませんが、シエスタンやチャマをはじめとする一部の人々には視えていて、視えないひとたちもなんとなく気配を察知することがあるようです。
そこにアボさんがいれば、視えなくてもなんだかものすごくダンディでハードボイルドな気配がその一角からするという具合です。
また、視えないひとでも夏至の光のお祭りの日は誰もが妖精の放つ光を目にすることができる特別な一日となっており、町の人が妖精やおばけを普段の生活のなかの一部として受け入れることができる最大の要因となっているようです。


「キギルク!」はそんな町・ジュプランタに住む人々の毎日のなかにある、他愛ないお話たちです。

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